オーラルフレイル
こんにちは。
デリック歯科、歯科医師の大野です。
8月も終わりが近づき、朝晩は風も涼しく感じるようになり秋の足音が聞こえてきましたね。
我が家では、お盆休みに、三笠、当別、恵庭の道の駅へ行き、朝収穫したばかりのトウキビ、やスイカ、トマト、枝豆などをたくさん買うことができ、どれもとても美味しくいただきました。
なかでも、道の駅「花ロードえにわ」の商品は、お値段もとてもお安く、市内のスーパーでは見かけないようなお野菜もみつけることができ、親族にも届けてとても喜ばれました!
私は食べることが大好きでいつも美味しいものを探しにあちこちへでかけていましたが、今年は新型コロナウイルスのため、例年のようにはいきませんが、北海道の残り少ない夏の味覚を堪能したいなあと思っています。
私のように美味しいものを食べることを楽しみにされている方もたくさんいらっしゃると思いますが、何歳になっても美味しくお食事ができるように、お口の機能が低下しないように気にかけることがとても大切なことになっています。
その点から、今日は「オーラルフレイル(Oral Frailty)」についてお話しようと思います。
最近、新聞やテレビなどで「フレイル」という言葉を目にしたことはありませんか?
「フレイル」とは「虚弱」という意味です。
健康と要介護の中間に位置する状態、すなわちどなたかにお世話になる要支援、要介護の手前の状態のことで、心や身体の機能が低下している状態のことをいいます。
運動機能や認知機能が低下することで、フレイルの状態になると慢性疾患に悩まされたり、疲れやすくなったりします。しかし、治療や予防などの対策をすれば要介護状態にならず済む場合もあります。
老化とともにお口の機能である食べたり、飲み込んだりする機能が衰えることを「オーラルフレイル」といいます。
お口の機能が低下すると栄養バランスの良い食事や、栄養価の高いものを摂取することができなくなります。
オーラルフレイルを防ぐには、まずお口の些細なトラブルをチェックすることが大切です。
以下のチェック項目のどれかに当てはまれば、かかりつけの歯科医師に相談することをお勧めします。
① 滑舌が低下する
② 食べこぼしすることが多くなる
③ むせることが増える
④ 固いものなどかめない食品が増える
⑤ 口の中が乾燥する
⑥ 食欲が低下する
オーラルフレイルへの対策として、患者さんご自身が「セルフケア」でできることは大きく2つあります。
① 口の中が清潔かどうかに関心を持つようにしましょう。
歯を失うとオーラルフレイルになりやすくなります。むし歯や歯周病から歯を守るためには、口の中をいつも清潔に保つことが最も大切です。
② 口腔機能を意識し、維持・改善に努めましょう
かむ・飲み込む・話す・笑うといった動作は、唇や舌、口周辺の多くの筋肉がスムーズに動く必要があります。スムーズにするため、「口と舌の体操」や「唾液腺マッサージ」などを行って、筋肉や唾液腺がしっかり働く健やかな口腔機能を維持しましょう。本を声に出して読む、あるいは元気に歌うなども有効な口の体操になると考えられています。
今年は新型コロナウイルスによって、外出が制限され、運動不足になり、食欲が落ちて、ついつい柔らかい食べ物ばかり食べたりすることが続いて、フレイル、オーラルフレイルが重症化している傾向があるといわれています。
気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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