こんにちは! デリック歯科、歯科医師の大野です。

日差しが眩しく夏らしい日が続いていますね。

今年は、夏の風物詩の花火大会や恒例のビアガーデンがなくて残念ですが、新型コロナウイルスに負けないよう、近場で夏らしさを探して楽しみたいと思っています。

新型コロナウイルスを含め、病気から身を守るのは感染予防策に加えて免疫力です。 頻繁に報道されているように免疫力を高めるためには、栄養のあるお食事、適度な運動、リラックスしての入浴、そして質の高い睡眠が大切です。

免疫力のお話のつながりで、今日はタバコと歯周病についてお話したいと思います。

タバコにはニコチン、タール、一酸化炭素など、4000種類以上の化学物質、200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん物質が含まれています。

喫煙は体の抵抗力や免疫力を低下させるので、がん、心臓病、脳卒中、喘息などにかかりやすくなり体に悪影響を及ぼしていることは周知の事実だと思いますが、近年、歯周病の危険因子の1つとしても問題視されています。

タバコに含まれるニコチンの強力な血管収縮作用で歯肉の血流を悪くし、歯肉が炎症を起こしても出血が抑えられ、表面が硬くゴツゴツとした状態になり、本来の症状が隠され気が付かないうちに重篤な状態へ進行してしまいます。

また、一酸化炭素とヘモグロビンの結合により体内の酸素不足や、血管収縮による血流低下により、必要な栄養分や酸素が歯肉まで十分に供給されず、口腔内の諸組織が栄養失調状態になって活性化も阻害されてしまいます。さらに、唾液の分泌量が低下するため、細菌の繁殖を抑えづらくなり、歯垢や歯石が増えてしまいます。 このような作用により、喫煙者は非喫煙者に比べ数倍歯周病にかかりやすく、かつ治りも悪くなってしまいます。

一生懸命にお口のお手入れをし、歯科医院にも熱心に通っているのにもかかわらず、歯周病がよくならないという方で、もしタバコを吸っているのであれば、全身の健康のためにも禁煙をおすすめしたいと思います。

禁煙の効果は迅速で、歯肉の血流がおよそ数週間で回復します。歯肉の黒ずんだ外観も、時間はかかりますが少しずつ本来の健康的が色に戻ります。禁煙後に歯肉が腫れることがありますが、それはタバコの影響で隠されていた本来の症状が現れたためです。骨が溶けて手遅れになる前に気づくことができるきっかけにもなり得ます。

禁煙は歯周病の予防・治療のもっとも有効な対策のひとつです。過去に重度の喫煙歴がある方でも、禁煙をすると確実に歯周病のリスクは低下し、治療効果が上がることが期待できます。

デリック歯科では、お口の健康を守るために、医科との連携もして無理なく禁煙を開始できるようにサポートをさせていただく取り組みを始めます。気になる方はスタッフにお気軽にご相談ください。

投稿者: デリック歯科