こんにちは。デリック歯科の安達です。新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。お正月も終わりどのようにお過ごしでしょうか?2020年は本当に色々ありましたね。コロナ関連で大変な思いをされた方も多いと思います。21年はコロナが収まり少しでも良い年になると願っています。またデリック歯科では患者さんが安心して来院してもらえるようにコロナ感染対策として器具の滅菌の徹底、治療時の口腔外バキュームによる飛沫の吸引、患者さん一人一人の検温、定期的な換気など様々な取り組みを行っています。気になることがありましたらどうぞスタッフまでお声掛けをしてください。

今回は2018年に保険適用され注目を集めたオーラルフレイルについてお話ししたいと思います。かなり前から日本では高齢者が増えていました。その加齢に伴い、かめない食品が増える、食事でむせたり食べこぼしたりする、滑舌が悪くなる、口の中が渇きやすくなる。などこうした口腔機能の衰えを”オーラルフレイル”と言います。そのまま放置すると、全身の衰えにつながり、要介護や死亡のリスクが高まっていきます。

口腔機能が低下すると、食べにくい食品を避けたり、食が細くなったりして、栄養の偏りや不足を招き、筋力など全身の機能低下にも繋がります。話しにくいからと、人と接しなくなり、閉じこもりがちになるという弊害も出てきます。

とある研究では、65歳以上の高齢者2000人を調査したところ、オーラルフレイルがある人は、ない人に比べて、4年後に要介護になるリスクが2.4倍、亡くなるリスクが2.1倍と高くなることが分かりました。

ではオーラルフレイルを防ぐにはどうしたらいいか?それは日頃から口の周りの筋肉を動かす運動を行うことです。また、うがいをしっかり行うのもお勧めです。ブクブクうがいやガラガラうがいは、頬の内側や喉の周囲の筋肉を動かし、口腔機能をフル活用します。意識して、うがいを少し長めに、行う回数を多くするとよいでしょう。うがいなら日頃からやり慣れているので、継続もしやすいです。近年コロナで手洗いうがいの重要性が高まっていますので、その時筋肉を使うことを意識するだけでも違うと思います。

咀嚼力をチェックするには、奥歯で噛んだときにこめかみの筋肉と頬の少し下の筋肉が動くかどうかがポイントです。歯がすり減ったり、義歯になったりして、奥歯でしっかり噛めていない人は、筋肉が動いておらず、噛む力が弱まっています。全体的な噛み合わせ、入れ歯を調整するなどの治療が必要になることもあります。

残念なことにオーラルフレイルが進み、機能低下が明らかな場合は”口腔機能低下症”と診断されます。検査は歯科医院で受けられます。心配な方は是非お近くの歯科医院にて相談してみてください。治療も2018年から保険適用になっています。日本では85歳以上の約7割が口腔機能低下症と診断されるというデータが出ています。口の機能低下は気付きにくいですが、意外と多いのが現状です。平均寿命は長くなっていますが健康長寿の伸びはよくありません。少しでも長生き、またより良い生活を送れるようにお口周りの筋肉を確かめてください。

投稿者: デリック歯科