ドライマウスの原因と対策
こんにちは、歯科医師の安達です。 暑かったのは数日で最近はすっかり涼しくなりましたね。お盆で帰郷される方も多いと思います。道外はまだ暑いので風邪にはご注意下さい。僕は家でまったり過ごします。
今回はドライマウスについて話します。 ドライマウスとはその名の通り口の中が乾燥状態になってしまうことです。 原因は唾液の分泌量の低下です。口の中は唾液により常に湿潤状態になっています。唾液には口の外から入ってくる細菌に対しての抗菌作用、口の中の環境を整える作用が多くあります。これらが無くなると細菌に感染しやすくなり、虫歯や歯周病になってしまうリスクが非常に高くなります。また、乾燥状態では話しづらくなったり、飲み込みなどの機能にも影響を与えます。
次に唾液の分泌量が下がる要因としては、 〔1〕糖尿病や腎障害など全身性・代謝性の疾患〔2〕うつ病や薬の副作用(神経性・薬物性) 〔3〕加齢、シェーグレン症候群、放射線治療を受けたことによる唾液腺の機能障害―などが挙げられます。 一方、唾液の量が正常なのにドライマウスを訴える例は、口呼吸により唾液の蒸発が増えたケースや心因性のケースもあります。また近年の傾向としてはストレスによる自律神経の乱れや、抗コリン薬、抗精神病薬、抗不安薬などの薬剤の副作用によりドライマウスを発症する例が増えています。
対策としては、唾液の分泌量を下げている要因の薬を止めることが1つ挙げられます。 これが難しい時には口の中を湿潤状態に保つスプレー、ジェルを塗ります。また唾液腺マッサージと言い、唾液が出ているところを刺激し、唾液の分泌量を促す方法もあります。他にも食べ物をよく噛んで唾液を少しでも分泌出来れば変わると思います。
最近口の中が乾いているなど自覚症状がある人、飲み込みづらくなった人がいたら、是非近くの歯医者さんに診てもらってください!
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