こんにちは、歯科医師の安達です。コロナが北海道だけでも1日感染者数200人を超えるようになり大変な状況になってきました。これからもっと気温、湿度も低くなるので更に感染者が増えることが予想されています。一人一人のうがい手洗い、マスクをするなど細かな対応が求められています。           コロナにて亡くなった方の口の中から歯周病菌が大量に見つかったとの報道があり、口腔ケアが今注目されています。歯周病なので罹りやすいのか、そう言った因果関係はまだ解明されていませんが、歯周病は様々な病気を引き起こし、身体の免疫力を下げますので口腔ケアをするに越したことはありません。口腔ケアを徹底しこれから少しでもコロナ感染者が減るといいですね。

今回は口腔がんについて話します。        そもそもがんとは細胞が修復、再生する段階で細胞が変異、成長したものです。痛みもなく成長することが多いので発見するのがとても困難です。見つかった段階では成長が進んでいて、治療では正常なものも含め、多くの部位を切除する必要がある場合がほとんどです。

口腔がんは口の中にできるがんの総称であり、頭頸部がんの約2割を占めます。口腔がんには、舌がん、歯肉がん、口腔底(下の歯ぐきと舌に囲まれた部分)がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がんなどの種類があり、最も多いのは舌がんです。          口腔がんは、飲酒や喫煙のほか、合わない入れ歯が擦れることによる慢性的な刺激なども原因となります。がんを重症化させないためには早期発見・治療が重要です。がんになる前の粘膜には「白板症」や「扁平苔癬」などの「口腔潜在性悪性疾患」といわれるものになることが多いです。いわゆる「口腔がんの前触れ」となる症状があります。白板症とは、口の中の粘膜部分にできる、白く角化した(厚く硬い)病変。扁平苔癬とは、頬の粘膜にみられることが多い赤いただれや白いレース状の病変で、ヒリヒリした痛みを伴うこともあります。これらのすべてががん化するわけではありませんが、がん化のリスクがあるため経過観察や検査が必要となります。

デリック歯科にて3年前から口腔がん検診を始めています。残念なことにこれまでの間に3人の患者さんががんと診断されました。1人は口内炎がなかなか治らず他院を受診していた患者さんです。、2~3週間経過しても全く治らない場合一般的にがんの可能性が高くなります。

手術の方法はがんの進行度により異なり、早期がんでは、がんのある舌や歯ぐきなどの一部を切除します。進行がんの場合は、舌の半分、あるいは全部の切除や、あごの骨の大きな切除が必要になることもあります。その場合、咀嚼(かむこと)や嚥下(のみ込み)、会話などの機能が術後、食事や会話などの機能がどの程度回復できるかは切除範囲によって異なり、今後の生活に多大な影響を与えます。

デリック歯科ではベルスコープというアメリカにて最も口腔がん検診に使われている器械を導入しています。少しでも不安があるという方はお気軽にスタッフに相談してみてください。

投稿者: デリック歯科